酵素

酵素飲料の効果は本当?消費者庁では効果がないと指摘される事例も

先日、健康食品販売業「言歩木(ことほぎ)」が販売する「山野草醗酵(はっこう)酵素ブルーベリーDX」。このほど消費者庁は、科学的根拠なく飲むだけで視力回復を得られると広告したとして、再発防止などを促す措置などを命じました。
健康サプリのテレビCMが蔓延する中、酵素飲料の効果は本当にあるのでしょうか?

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酵素
酵素は体内で作られるから大丈夫 食べ物から摂取しても分解される!

そもそも酵素とは

そもそも酵素とはどのようなものでしょうか?
中学校では消化酵素というのを学ぶと思います。人が食べ物を口に入れるとき、消化酵素の働きによって、食べ物の栄養が身体に吸収できる成分にまで分解されます。これによって身体を構成する物質が作られていくのです。
酵素は消化だけでなく、人がエネルギーを作り出す過程など、カラダの中で起こる反応のほとんどに関連しています。そしてそれぞれに違った酵素が必要になります。
酵素は生物の中に多く含まれており、人が使う酵素と共通のものも多いので、酵素入りのサプリメントや飲料が多く販売されているのです。

ところが、そもそも酵素はタンパク質でできており、そのままでは体内に吸収することはできません。タンパク質は分子が大きく、分解されてアミノ酸の形にならないと吸収できないのです。さらに、タンパク質は熱に弱く、調理などの過程で変性してしまい、口に入る段階で効果がなくなっているものもあります。

では、酵素飲料などが販売されているのはどうしてなのでしょうか?
それは、エドワード・ハウエルという研究者が提唱した「酵素栄養学」理論に根源があります。日本でもNPO法人「日本酵素栄養学会」が存在し、学問として成り立っています。
この理論では、食品に含まれる酵素を「食物酵素」と呼び、食物酵素の多い食事をすると、人体自身の酵素の分泌が少なくてすみ、もともと体内にある「潜在酵素」の消費を抑えることができると考えました。

この考えが酵素飲料などの基本になっています。

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酵素栄養学は矛盾だらけ

科学万能で、全てを否定するというのは問題がありますが、この酵素栄養学についての理論は、多くの矛盾を指摘した反論が多くなされています。
まず、食べ物から得た酵素は、胃の中の強酸性の環境下で変性してしまい、効果を発揮できません。いったん分解された酵素はカラダの中で同じ酵素に再構成されるという証明もされていません。

こうした中、アメリカでは2003年にFDAが、消化酵素のサプリメントの販売者に対し、「酵素欠乏症」には科学的根拠がないとして警告を行っています。
日本でもその効果に関して疑問符がつけられています。

冒頭で紹介したブルーベリーの効果については、アントシアンなどの強い抗酸化作用がある物質が含まれ、疲労回復効果によって、疲れ目が軽減されるということではないか?というのが本当のところのようです。

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