トマチン

気をつけたいソラニンの毒性はジャガイモだけでなくトマトにも

梅雨の時期が始まると、食中毒が話題になりますね。
今ではエアコンがずいぶん普及し、冬場でも保存方法を誤っていると、食中毒になることがまれではなくなってきました。

食中毒の時、間違われやすいのがソラニン中毒。食中毒の中の一つとしてとらえられる向きもあるようですが、小さい子どもや体力のないお年寄りの場合などは気をつけたいですね。

ソラニンはジャガイモの芽の部分に存在する毒物としてよく知られていますが、トマトや茄子にも含まれているというのです。

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ソラニンの毒性はそれほど高くないが

トマチン
トマトに含まれるトマチンは、ソラニンと似た毒性があります。

ソラニンはジャガイモの芽や光が当たって緑色になった部分に多く含まれています。
家庭菜園では中耕(なかうち)など、丁寧な世話をしないと、どうしても地上に出て緑色になる部分が出てしまいます。
また、未熟なイモにもソラニンが多く含まれているので注意しましょう。

熱を加えても分解しにくいので、最初からソラニンを含む部分を取り除くのが賢明です。

ソランの中毒症状は、嘔吐、下痢、腹痛といった食中毒に似た症状で、体内にとどまる時間も24時間程度とされ、一般的にはそこで収まってしまいます。
しかし、アルカロイドの仲間であるソラニンも多く摂取すると、目眩、動悸、耳鳴、意識障害,痙攣、呼吸困難を引き起こし、最悪の場合死に至ることもあります。

ソラニン中毒は、よほどたくさん食べなければ中毒はないと考えている人も多いと思います。
しかし、実際にジャガイモを食べてソラニン中毒を起こした事例は、毎年数例あるそうです。
2009 年、奈良市の市立小学校で、学校で栽培して収穫したジャガイモを、家庭科の授業で自分たちで炒めるなどして食べたところ、35人が吐き気や腹痛を訴え、このうち男児9人、女児8人が救急車で病院に搬送されたそうです。症状は全員比較的軽かったものの、注意が必要です。
この事例では、調理済みのジャガイモで市販品の数倍~10倍程度のソラニンが、皮部分には約20倍含まれていたそうです。
子供の場合、20mg程度で食中毒を起こすそうです。

トマトにもソラニンが含まれる?!

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実は、ソラニンはジャガイモだけでなく、トマトにも含まれています。
正確には、トマチンという、ソラニンと非常によく似た物質です。

トマチンは昆虫のを寄せ付けない(忌避)成分で、花や葉っぱに多く含まれています。
果実にも未熟な場合、465mg/kgと、大変多く含まれているのですが、熟すにつれてどんどん減って、完熟果実になると0.4mg/kgまで減少します。

ですので、一般的には、ほとんど心配はないと考えて良いでしょう。

ただ、ジュースにすると、たくさんの量を食べることになりますから、特に完熟でないトマトを利用する際には、トマチンの蓄積が認められるヘタの部分を除去してからジュースに使いましょう。

ちなみに、このトマチン、最近の研究で、抗腫瘍活性、LDLコレステロール低下効果などがあることがわかってきており、医学の分野での応用が期待されています。

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